30代女性会社員のパラレルキャリアへの道

人並以上に働いた20代。そしてふと気づく、いろんなこと。 30代になった頃、押し寄せてきた働き方改革の波や海外赴任や結婚・単身赴任という急な環境の変化。 そして、気になりだした副業やプチ起業。でも、やっているうちに「ちゃんと価値提供したい」想いに…。とはいえ、考えこんでも進まないのでやりながら走ってみようということでブログ始めました。

駐在生活備忘録:異文化理解①

多くの駐在員が、日本のテレビが見られるように回線を引いていたり、

日本人街に住んで、日本人と交流している中、

私は現地のテレビ番組を見て、普通の住宅街に住み、現地の子と交流していました。

 

そのため、自然と中国の“今”の生活に詳しくなっており、

営業先の日系企業の皆さんから

「中国歴長いんですよね?10年ぐらいですか?」

と聞かれることがほとんどでした。

 

そんな私から見た中国は、

・日本と比べ、はっきり意思表示する

・よくしゃべる(バス待ちとかで知らない人と意気投合したりする)

・とにかく、家に呼ぶ(これ、日本人として面食らうやつ)

・キャッシュレス便利

・なんでもスマホで便利(銀行、タクシー、ネットスーパー、自転車etc.)

などなど、よく言われている違いはあったものの、もっと驚いたことがありました。

 

それが、

売込みに対して、開けている

ということでした。

 

数年前まで、言い値の世界だったこともあり、

「いくら?」というのに抵抗がないことはもちろんですが、

実はテレビ番組自体の作り方が全然違うのです。

 

私自身、この分野の専門家ではないので、あくまで一個人として、

生活してみた感想として、まとめてみました。

 

1:テレビドラマ中に、衣装の通販が始まる

 

それは、ある日、家で当時流行っていたテレビドラマを観ていた時のこと。

 

恐らく、日本でもある程度は、名前の知られている

楊冪(ヤン・ミー)さんが、上品なファッションで登場。

ja.wikipedia.org

 

すると…

ドラマの進行を無視して、画面下4分の1程度に帯が登場。

 

 

なんだと思ってみたら…

「今、女優が来ている服は、○○というブランドの商品です。

 値段は300人民元!!買うなら今!!」

という表示が…。

 

元の画面はそのままのサイズなので、下1/4が隠れたのは、

さすがに邪魔です。(※後で友達に聞いたら、通常放送は出ないそうです)

 

インターネットテレビだったからって、やりすぎです。

 

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そのことを、後日、現地の友人に話すとこう言われました。

 

「楊冪は、帯貨明星なんだから、

  別に広告が出てもいいじゃん。

   みんな買ってるよ!!」

 

   ※帯貨明星:消費影響力の高い芸能人

www.excite.co.jp

 

2:ドラマ中に宣伝商品が山積み&ドリンク飲み続ける

 

そして、別のある日、同じく当時、非常に流行っていた

歓楽頌(日本語だとこのページに丁寧な解説あり)やその他ドラマを

観ていても、CMで流れていた商品が、部屋の端っこに山積みにされていました。

 

一番面白かったのが、スポンサーが飲料メーカーで宣伝商品がドリンクだった時。

当然のように、毎回、そのドリンクを一気飲みするシーンがありました。

 

まるで、CMか…ってイメージこれぐらいで露出します。

 


【懐かしCM】渡辺満里奈 チョーヤのホット梅酒

 

とにかくスポンサーの力がすごい。

 

 

3:宣伝専門アナウンサーがいる&司会自らも宣伝

 

バラエティー番組に至っては、司会が自ら商品の説明をしたり、

今年MISIAが出て話題の「歌手」という私が6年以上見ている番組でも

宣伝専門アナウンサーの方が、商品の宣伝をするほか、CMに入る前、

司会者(歌手のうち1名)が必ず、商品説明と提供メーカーの説明をします。

 


【ENG SUB】《歌手·当打之年》第12期 歌王之战总决赛完整版:歌王之战掀起巅峰对决 李宇春火力全开助阵华晨宇 Singer2020 EP12【湖南卫视官方HD】

 

こっちらは、バラエティー番組なので、流れを中断された感は出ないため、

気にはなりませんが、

 

「ご覧のスポンサーの提供でお届けしました」

 

というコメントやテロップではなく、しっかり時間が割かれており、長い。

やはり、ここでもスポンサーの力を感じずにはいられません。

 

こちらのお見合い番組でも、番組ロゴではなく、

拼多多・ピンドウドウ(スポンサー)のロゴが全面に掲げられてます。

そして、出演者同士の会話から、

司会がばっちり、拼多多の宣伝につなげるという徹底ぶり。


非诚勿扰 完整版 迎来超优质学霸:立志成为对IT界有影响力的领军人物 191221

 

日本でも、提供元のCMはもちろん、ロゴを出したりしますが、

頻度も押し方も桁違い。

 

 

当たり前ですが、中国は人口が多いので、宣伝にはお金をかけないと、

露出で埋もれします。そして、ビジネスのエコシステム(投資サイクル)が

出来上がっているので、スタートアップの企業でもダイナミックに投資をします。

 

4:電車の中でビラ配り&wechat登録

日本でも、駅前にはビラ配りの方がいますが、

私もやっていたことがありますが、

歩いている人に興味をひかせるのは簡単ではないです。

 

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中国の方は、とても効率を考える人たち。

そのせいなのか、文化なのかわかりませんが、

電車のしかも車両の中で、ビラ配りをする人が結構います。

しかも、うたた寝していると、勝手に鞄にチラシを突っ込まれることもあります。

 

それぐらいは、気にしなければ、気にならないのですが…ある日

「こちらのQRコードをスキャンして、投票をしてください!!」

という人が出始めました。

 

完全なる評価社会の上海では、

日本でいう、出前館やデリマ、食べログのようなサービス。

例えば、饿了吗、大衆点評 などの評点が4.5以上ではないと、

人気が出ない=客足が伸びない のです。

 

そこで、自力で営業して、いい評価をつけてもらおう!

と電車の中で「新店オープンしました!」「○○の店やってます!」と

普通に営業をかけてくるんです。熱心ですよね。

 

 ※外国人なので、中国語分からないふりして、日本語で切り抜けてました。

 

声をかけられている側も、特に嫌な顔をすることもなく、

可愛い女の子だったりするとおおよそ1/3程度、

投票や店の登録をしてもらうことに成功していました。

(普通の若い男性や普通の女性でも、1/5程度は成功していました)

 

5:聞いてもないのに商品説明スタート

スーパーやコンビニでも面白くて、

何度か行くと、特に年齢が高い方は

「今日はあれ買わないのか?」とずけずけ聞いてきます。

 

そして、商品棚の前でうろうろしていると、

品出し係の方が、売れ筋が何か?個人的にどれがおススメか?

をまくしたててきますした。

 

エリアや店の方針もあるようで、上海はやや少なかったけど、

四川はすぐに話しかけてくるので、しかも四川語で話しかけてくるので、

困った覚えがあります。

 

 ※とはいえ、北京語で話したら、合わせて北京語で、

  ゆっくり、丁寧に話してくれました。

 

 

 

このような、1~5が続いた中、私ははたと気づきました。

 

「この人たちは、売込まれることに抵抗がない」

 

別にいらなかったら、断ればいいじゃん?!

テレビって、スポンサーがあるから成り立ってるんでしょ?!

 

結構、当たり前にそう思っています。

そして、よく考えると、その考えの方が当たり前です。

 

慣れていない私は、いちいちf:id:puchi_merry:20200517212620p:plainしていましたが、

そういうもんか!と思った瞬間、心が晴れやかにf:id:puchi_merry:20200517225106p:plain

 

 

駐在は本社との調整や仕事のプレッシャーなどもあり、

言語がわかる状態で行っても、つぶれる人もいるのが事実。

 

私がここに書いていることは、私から見た感想で、

専門の方は、もっと違うことをおっしゃるでしょうし、

そのほかの見え方の方もいると思います。

 

それでも、異文化の環境では、自分なりに

「どうやらこうみたいだ!」

と1つずつ理解をし、修正をしていくことを楽しめると、

理解も進むし、心晴れやかに毎日を過ごすことができます。

 

楽しんで、ヒントにしてくれたら嬉しいです。